【EPI】インド株式ETFへの投資を辞めた理由

2020年7月23日

コロナショックの後、色々な銘柄へ投資してきましたがその中の一つがインド株式ETFであるウィズダムツリーインド株収益ファンド(EPI)です。インドと言えば世界第2位の人口を有する国家であり、世界で最も早いペースで成長している経済圏です。一方で、新型コロナウイルス感染者数の拡大や中国との国境対立など最近何かと話題となる国ですよね。

私は長期的に成長が見込める市場だと判断してEPIを購入していましたが、6月に一旦手仕舞いしました。いろいろと調べる中で改めてアメリカ一国へ集中投資しようと思いましたので、今回はその背景を簡単にまとめます。

投資対象としてのインド

インドが注目される理由

  • 世界第2位の人口、約13億人を有する国家。
  • 豊富な若年層による労働人口の多さ、今後の消費拡大が期待される。
  • モディ政権はインフラ整備や投資促進などの政策を積極的に進めており、経済成長の加速が期待できる。

以上の3点や言語・地政学的条件など色々な理由からインドが注目されています。なお、インドのGDPは年率7〜7.5%の高水準で成長しており、2014年以降の成長率においては中国を上回る年も多くあります。中国株と言えばアリババやテンセントなどの有名な銘柄が知られていますが、インド株においてもこれらに相当する銘柄が現れるかもしれませんね。

個人的にインドへ注目した理由

2020年4月22日にフェイスブックがインドのリライアンス・インダストリーズ傘下のジオ・プラットフォームズの株式の約10%(約6100億円)を取得したと発表しました。注目すべきはその後、5月4日シルバーレイク(約800億円)、5月8日ビスタ・エクイティ・パートナーズ(約1600億円)、5月11日サウジアラビア政府系ファンドPIF、5月22日プライベート・エクイティ(約1600億円)、とジオ・プラットフォームズが連続して出資を受けている点です。さらに先日7月15日にはグーグルが45億ドル(約4800億円)を投資することで合意したと報道されました。この他にもインテルやクアルコムの投資部門も出資しているとの報道があります。

ジオ・プラットフォームズは携帯電話事業を扱う企業です。インドで4億人近いユーザーを持ち、増加を続けるインドのオンライン人口にアクセスする足掛かりと見なされています。このため世界の巨大資本から巨額の出資を受けている様です。

この報道を受けて自分も追従したいと思い、様々検討した結果、辿り着いた投資先がEPIでした。なお、EPISBI証券の買い付け手数料無料ETFの一つに選ばれていますので、SBI証券ユーザーはお得に購入することができます。

株価指数の実績比較

青:S&P500 赤:インドSENSEX

直近5年間のS&P500とインドSENSEXを比較した結果、S&P500の方がパフォーマンスが良いことが分かります。コロナショックからのリバウンドで差がついていますが、思いのほか肉薄な印象です。

青:インドSENSEX 赤:香港ハンセン指数

直近5年間のインドSENSEXと香港ハンセン指数を比較した結果、インドSENSEXの方がパフォーマンスが良いことが分かります。中国株は2018年以降軟調ですね。近年は米中関係の悪化もありましたし、これの影響でしょうか。

以上、直近5年間の株価指数のパフォーマンスはS&P500>インドSENSEX>香港ハンセン指数の順であることが分かりました。

総括

  • インド個別銘柄へ投資することが困難なため、ETF組入銘柄の15%をリライアンスインダストリーズが占めるEPIへ投資していたが、直近5年間のパフォーマンスはS&P500の方が良い。
  • インドより先に頭角を現した中国の株価指数とS&P500を比較するとS&P500の方がパフォーマンスが良い。
  • EPI投資を始めた理由の一つがアメリカ巨大資本によるリライアンステクノロジー傘下ジオプラットフォームズへの巨額投資とそれへの追従であるが、結局はファイズブックやグーグルなどのアメリカ株に反映されると予想できる。
EPI売買履歴

以上、インド個別銘柄への投資することが困難であり、その代わりとしてEPIへ投資するのならばアメリカ株を選択した方がリターンが大きいと判断したため、EPIを売却しました。余談ですがEPIの売買履歴を調べたところ、560.51ドルで買付して635.81ドルで売却していましたので、税引前75.30ドルの利益でした。買付から売却まで1ヶ月と1週間の投資でしたが、約10%の利益率でしたのでまずまずの結果ではないでしょうか…額がカワイイですが。