【PEP】連続増配年数47年!!ペプシコ銘柄分析
アメリカの清涼飲料メーカー、ペプシコの銘柄分析です。ペプシコと言えばペプシコーラで有名ですが、スナック菓子や穀物、パスタなども扱っています。スナック菓子の穀物原料、炭酸、非炭酸飲料、食品などを自社や契約業者で作っており、世界各地でを製造・販売しています。
ここ数年、2018年にはソーダストリームを買収して健康飲料市場とEコマーズ分野へ進出、2019年にはパイオニア・フーズを買収して南アフリカへの事業拡大と、ポートフォリオの多角化と海外展開に積極的な姿勢が印象的です。

目次
社歴概要
ペプシコと聞くと日本ではペプシコーラのイメージが強いですが、実態はネスレに次ぐ世界第二位の食品・飲料メーカーです。社歴は100年以上も遡ることができ、ペプシコーラは1894年にアメリカノースカロライナ州の薬剤師キャレブ・ブラッドハムが調合した消化不良の治療薬に起源を発します。1898年、主にコーラナッツ、バニラビーンズ等を原料にしたもので”Brad’s Drink”(ブラッドの飲み物)と呼ばれる飲料として薬局で販売され、当初は消化酵素のペプシンが含有されていたので、これに因んでペプシコーラと称しました。
1902年、ペプシコーラ・カンパニー設立。ペプシコーラの本格的な販売が開始され、フランチャイズ制の生産・販売システムの拡大によって事業を拡大しました。第一次世界大戦後、砂糖相場の乱高下の打撃を受けて生産コストが上昇。1922年、ブラッドハムはコカ・コーラ社に会社売却を依頼しましたが、コカ・コーラ社はこれを拒否。その後、諸々を経てチャールズ・ガズがペプシコを買収し、原液の配合をコカ・コーラに類似したものに変えました。また、コカ・コーラ瓶より内容量の多いビール瓶に瓶詰めしてコカ・コーラと同じ値段で販売したり、当時最新メディアであるラジオを有効に使うことで売上を大きく伸ばし、ようやく経営が安定します。
第二次世界大戦下、軍需品扱いされたコカ・コーラに引き離されてしまうものの、自動販売機での販売を開始すると再び成長軌道に乗りました。1959年、ソビエト連邦のニキータ・フルシチョフ書記長にペプシコーラを試飲させることに成功。1970年代、ペプシコはソビエト連邦政府と20年間の独占契約を果たし、ソビエト連邦や他の共産圏諸国でも販売されました。
1965年にはスナック菓子メーカーであるフリトレー社を傘下に加えます。その後もピザハットやタコベル、ケンタッキー・フライド・チキンを吸収していきます。1997年にヤム・ブランズとしてレストラン部門を分社化します。2000年代に入ると加糖炭酸飲料の人気にかげりが見え始めますが、フリトレー社がペプシコの稼ぎ頭となって炭酸部門の減益を補う成長を果たします。最近はフリトレーも分社化するよう株主から要求されています。
2018年には家庭向け炭酸飲料マシンを販売するイスラエルのソーダストリーム・インターナショナルを32億ドル(約3558億円)で買収。翌年2019年には南アフリカの同業大手パイオニア・フーズを17億ドル(約1830億円)で買収。コカコーラと比較して海外展開が遅れていましたが、これら企業の買収によりポートフォリオの多様化と一層の国際展開を図っています。

基本情報
会社名:ペプシコ(Pepsico.Inc.)
ティッカー:PEP
セクター:生活必需品
PER:30.33(2019/11/8時点)
PBR:17.13(2019/11/8時点)
株価:$133.13(2019/11/8時点)
配当利回り:2.8%(2019/11/8時点)
配当権利確定月:3,6,9,12月(配当支払月3,6,9,1月)
株価と配当

株価と配当の伸びは一目瞭然ですね、長期的には継続して右肩上がりです。また、2010年以降は配当利回り3%弱で推移しています。
売上高

売上高は2012年以降ほぼ横ばい状態です。ここ数年は企業買収の動きが目立ち、これら案件の寄与が待たれます。
発行済み株式枚数

私の毎月分配型ポートフォリオを構成する銘柄はグローバルに事業を展開する超大型株です。このレベルになると株数は既に億単位ですので、自社株買いによって株価が上昇することを期待しています。ペプシコの発行済み株式数を確認すると右肩下がりであり、自社株買いに積極的であると判断できます。
総括
ペプシコはキャッシュフローが安定しており、増配や自社株買いに積極的な企業ですので長期投資に最適な銘柄だと思います。特に47年連続して増配しており、今後もこの姿勢は変わらないでしょう。
保有し続けていれば増配するのは分かりきっているので、長期的に見てすぐに購入するのも手です。ただし、思い切った投資をする判断としては配当利回りが3%を超えた辺りでしょうか。1株当たり約15,000円で購入できますので、今後、配当利回りが上がった時にコツコツ購入しようと思います。
また、ペプシコの社歴を軽く確認しましたが、後発企業ならではの苦労があった様ですね。コカ・コーラを意識した戦略や炭酸飲料以外への事業拡大が功を奏して今の地位を築いています。最近は企業買収に積極的であり、これら案件の成功が今後益々の発展に寄与することを願います。
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