世界の潮流『高齢化』に対して有望な銘柄を考える…
先日、クリーンエネルギーETFに関する記事を投稿しました。コロナショックで各国経済に深刻なダメージがある中で、PBDやICLNといったETFにお金が集まっている事実より、いよいよ本気で地球環境の配慮に取り組み始めるという姿勢が窺えます。ただし、クリーンエネルギーの背景にはどうしても政治の色が見え隠れします。これを自国の産業保護や経済復興に利用しようとするのですから当たり前かもしれませんね。今回はそんな政治色の強い『地球環境』とは別に、今後必ず世界の問題となる投資テーマ『高齢化』を簡単に取り上げます。
目次
世界の高齢化
高齢化は日本のみならず世界中で加速している現象です。内閣府の高齢社会白書のデータを以下に引用しますが、世界の総人口が増加すると予想される一方で、世界の総人口に占める65歳以上の割合が上昇することも見込まれています。表の65歳以上人口比率の値より、特に先進国では高齢化が急速に進行すると考えられています。なお、高齢化は先進国を中心とした問題と捉えされがちですが、将来的には確実に発展途上国にも押し寄せてきます。


高齢化で需要の高まるサービス
高齢化で需要の高まるサービスを考えてみます。やはりパッと思いつくのは健康の維持、病気の予防や治療ですね。また、就業者の高齢化が農業や漁業へ与える影響が大きいと考えられるので、農業×IT技術、または漁業×IT技術も面白いかもしれません。
ただし実際に投資するのであれば、直近の業績や今後の将来性は抑えておく必要があります。事業内容が高齢化にフォーカスしつつ、尚且つ投資に値する銘柄を選ぶ必要があります。今回、企業を調査した結果、医療機器メーカーの2銘柄がヒットしましたので簡単に触れます。
売上高成長率の高い医療機器銘柄
【AXNX】アクソニクス・モジュレーション・テクノロジーズ
アクソニクスは過活動膀胱や便失禁など膀胱機能障害に対する医療機器のメーカーです。時価総額は日本円にして約1800億円と小さく、今後の業績次第で株価の上昇が見込めます。
株価は上昇トレンドにありますが、先日発表された決算内容が未だ株価に反映されていない様子です…第2四半期の売上高の伸びは抜群でしたが少し地味なのでしょうかね。また、会社資料に紹介されている製品の従来品に対する優位性が魅力的です。私が患者ならばこの医療機器を選びたいと思える製品です。

【ZYXI】ジネックス
ジネックスは脳卒中や脊髄損傷などが原因の痛みに対する電気治療機器などを扱うメーカーです。時価総額は日本円にして約600億円と小さく、今後の業績次第で株価の上昇が見込めます。
2020年7月に公募を完了するものの、株価は継続して下降トレンドにあります。ただし先日発表があった第2四半期の決算内容は非常に良く、会社発表の今後の見通しも問題ありません。ボラティリティが大きいので少しずつ購入予定。

総括
内閣府の情報より、高齢化は日本のみならず多くの国にとって避けては通れない共通のテーマとなります。高齢化=医療サービスの需要増加と捉えることができますので、このような背景から今回は医療機器メーカーであるアクソニクスとジネックスに触れました。両銘柄に関してはそれぞれ記事を投稿する予定ですので、売上高の増減などの情報はその際にまとめます。
なお、日本と言えば世界高齢化率ランキング1位の高齢化率28%の国です。高齢化率7%で高齢化社会、高齢化率14%で高齢社会、高齢化率21%で超高齢社会…高齢化率28%は定義がありません。数字で示すと、如何に日本が世界の最先端にいるのか分かりますね。ただし逆を言うとシニアビジネスを上手く展開できれば、新たな産業やサービスを生み出せるチャンスかもしれません。国内に有望な銘柄があるならば検討してみたいテーマですね。

福祉にITを応用した、業績の良い、時価総額の小さな企業があれば取り上げたかったのですが見つかりませんでした。有望な銘柄を見つけるのは難しいですね。