ワクチン報道で巣篭もり銘柄の株価下落…保有する銘柄について今一度振り返る
新型コロナウイルスに対するワクチンの実用化が進んでいます。アメリカ製薬大手のファイザーが11月9日、開発中のワクチンの治験で高い有効率を確認したと中間報告し、社会の期待が一気に高まりました。マーケットではコロナショック以降市場を牽引してきたグロース株が下落し、バリュー株の上昇が目立ちましたね。
私の保有するテラドックやファイバーインターナショナルなどは大統領選前よりも低い株価まで下落してしまいました。ただし足元の感染者数は増加傾向にあることや、金利低下の影響もあってか今は株価上昇に転じていますね。
大統領選を終えたというのに未だ落ち着きのない相場ですので、今回は私自身の握力を強める意味合いを込めて現在保有している銘柄について私の考えをまとめてみました。

目次
長期保有
テラドックヘルス【TDOC】
テラドックヘルスは遠隔医療ど真ん中な銘柄です。ただし株価は軟調で180〜220ドル程のレンジを形成しており、ボラティリティの高い銘柄となっています。先日のワクチン報道で株価が170ドル台にまで下落しました。ツイッターを確認するとワクチン報道を受けて手放した方が散見されます。私は190ドルで一旦手放しましたが、170ドル強で再度ポジションを取り直しています。つまりは保有を継続します。
理由①ワクチン普及後も遠隔医療は定着すると考えられる。
理由②リヴォンゴヘルスを合併したことで更なる事業拡大が期待できる。
理由③世界人口の増加と先進国の高齢化は今後も継続し、医療福祉サービスの需要は高まると考えられる。
リヴォンゴヘルスの合併はテラドックに大きな成長の機会をもたらしたと思います。リヴォンゴの医療サービスは膨れ上がる医療費の軽減に寄与するものです。アメリカの行政としてもリヴォンゴを合併したテラドックが事業を拡大するほど歳出を削減できるのです。これを考慮すると長期保有で問題ないのではないかと考えています。直近の第3四半期決算と第4四半期のガイダンスも好調ですし、これからも期待しています。今後、ワクチンの進捗報道が流れるたびに株価が下落する可能性も考えられますが、その度に枚数を増やしていこうとさえ考えています。
テスラ【TSLA】/ プラグパワー【PLUG】
この2銘柄はクリーンエネルギー銘柄として投資しており、長期保有を前提に投資しています。クリーンエネルギーと聞くとこれは一時的な流行であり、業績の伴わない銘柄なのではないかとの疑問も残ります。ただし今やクリーンエネルギーは将来の成長分野であり、クリーンエネルギーETFであるICLNやPBDはQQQを上回るほど資金が集まっています。国策に売りなしとも言いますし、ポートフォリオに加えておくべきセクターだと思います。

まずテスラは直近の決算が良好で今後も継続した成長が期待できます。特にS&P500に採用されるという報道が流れてい一気に株価が上昇しました。EV市場は今後も拡大が続く有望な市場であり、長期保有で問題なしですね。
プラグパワーはペニー株時代から注目していたお気に入りの銘柄です(その割にこの銘柄で利益をあげていませんが…)。第3四半期の決算は良好でした。プラグパワーの扱う燃料電池はフォークリフトで普及しています。最近は電解槽の企業を買収するなど事業の拡大を続けています。私は将来的にはトラックなどの燃料、水素での発電などにも寄与するのではないかと期待しています。業績は毎年着実に改善傾向にあり、世界の潮流も相まって長期的に株価上昇が期待できる銘柄だと考えています。
中期保有
デジタルタービン【APPS】/ピンタレスト【PINS】
両銘柄とも広告に関係した成長著しい銘柄です。デジタルタービンはアンドロイドOSのスマートフォンにアプリのプリロードを提供する企業です。私はスマートフォンのアプリを頻繁にダウンロードする方ではありません。むしろ滅多に新規追加しません。私の様なユーザーを考慮すると、スマートフォンが出荷される段階からアプリが追加されているならば継続してそのアプリを使用する可能性があります。スマートフォンがユーザーに届く前に、既にアプリの競争は始まっているのですね。
ピンタレストは別記事で何度か紹介した銘柄です。画像検索に特化した検索エンジンを運用しており、Eコマースとの親和性が高いことで注目を集めています。アメリカ国内のユーザー数は頭打ち状態にありますが、アメリカ国外のユーザー数が増加傾向にあります。ユーザー数の増加は売上高の増加に寄与する最も重要な値ですので、この値が増加傾向にある内は継続保有で問題ないのかなと思っています…とは書きつつ何度も振り落とされてはいますが。
短期保有
クラウドストライク【CRWD】/ ファイバーインターナショナル【FVRR】
クラウドストライクは急成長中のサイバーセキュリティ銘柄です。第2四半期決算は良好で、サイバーセキュリティは今後も需要が高まってくる分野だと考えています。ファイバーインターナショナルはフリーランスへ向けた業務仲介プラットフォームを運用する企業です。巣篭もり銘柄ですのでワクチン報道で大きく株価が下落しましたが今は持ち直しています。この企業は時価総額60億ドルと日本円にして1兆円にも満たないので、株価上昇の余地は十分にあると踏んでいます。なお、これらグロース株はワクチン開発の進捗と長期金利の上昇による煽りを受けそうですのでタイミングを見計らって一度売り抜けようと思います。
ショッピファイ【SHOP】/ シーリミテッド【SE】
Eコマース銘柄としてポートフォリオに加えていますが、今後続報が続くであろうワクチン開発のニュースで株価が下落することが予想されます。特にショッピファイは売却を検討中です。シーリミテッドはEコマース以外にもEスポーツや電子商取引などの事業を展開するコングロマリットであり、東南アジアを中心とする企業ですので米中政治の影響を受けにくいリスク分散も可能な銘柄です。ただし保有枚数が少ないのでこの際ショッピファイと共に売却しようと考えています。
その他
ドラフトキングズ【DKND】
ドラフトキングズは主にスポーツ関連のギャンブルやゲームをオンラインで提供する企業です。最近は法規制の緩和報道が流れており、この銘柄に追い風となっています。直近の決算は微妙な内容でしたが今後の事業拡大が期待できるものでした。
理由①スポーツが再開されるとプラスとなる銘柄でありワクチン報道に影響を受けにくいと考えられる。
理由②日本で競馬の馬券をインターネットで購入することが可能となった結果、JRAは売上が増加した。アメリカのスポーツにおいても同様であり、スポーツベッティングは定着し得うると考えられる。
低位株:セムトレックス【CETX】/ エイリスキャピタル【ARCC】
低位株は当たればラッキー程度に資金を入れています。この他にもエバースピンテクノロジー【MRAM】とレゾナント【RESN】の追加も検討しています。
購入検討中の銘柄
クアルコム【QCOM】
言わずと知れた5G銘柄です。私は一時期ザイリンクスを保有していましたがクアルコムが正解でしたね。直近の決算は好調で、5Gは今後ますます普及が進むことから更なる業績向上が期待できます。ポートフォリオの中に通信や半導体がありませんので今後時期を見て加えようと考えています。
スクエア【SQ】
POSシステムで有名なフィンテック企業です。コロナショック以降、送金アプリであるキャッシュアップの事業拡大が続いています。キャッシュアップはアメリカだけではなくイギリスなどでもダウンロード数が増加しているとの報道もあります。またスクエアはビットコインにも投資しており、既存の事業以外にも様々なことに挑戦する姿勢が好きです。ワクチン開発後はPOSによる収益も回復が見込めますし、ワクチン開発後にこそ期待できる銘柄かもしれません。
総括
現在保有する銘柄についての考えを簡単にまとめてみました。長期、中期、短期と分けて考えてみましたが、今年中にはある程度ポジションを解消するかもしれません。というのもコロナショック以降、本格的に資金を投入してきて株価回復の波にある程度乗れることができました。ただし、いつかはまた大きな調整局面が来るはずですので今年中に一旦手仕舞いするのがキリが良いです。いずれ来るかもしれない調整まで一旦休むのもアリかな…今度は指数のショートに挑戦してみたいな…などなど。

まだ少し気が早いですが。今年中にある程度ポジションを手仕舞いして調整を待ちたいです。その間に有望な銘柄を探そうと思います。